ジュエリーの商品撮影方法|売れる写真を撮るコツと必要な機材を解説
お役立ちコラム
2026年9月11日
ジュエリーは、ECサイトで扱われる商品の中でも特に撮影が難しい商材の一つです。小さなサイズながら、金属の光沢や宝石の輝き、細かなデザインなど、写真で正確に伝えたい要素が多くあります。
しかし、撮影方法を誤ると、商品の魅力が十分に伝わらないばかりか、ブランドイメージを損ねてしまう可能性もあります。
本記事では、ジュエリーの商品撮影で押さえておきたい基本的なポイントから、必要な機材、撮影時のコツ、さらにEC事業者が効率よく品質を維持するための方法まで詳しく解説します。
ジュエリーの商品撮影が難しい理由
ジュエリーは他の商品と比べて、次のような特徴があるため撮影難易度が高くなります。
金属は周囲を映し込みやすい
リングやネックレスなどに使用される金・銀・プラチナは鏡面仕上げになっていることが多く、撮影者やカメラ、照明などが映り込みやすい素材です。
そのため、通常の商品撮影とは異なり、光の当て方や撮影環境を工夫する必要があります。
宝石の輝きを写真で表現するのが難しい
ダイヤモンドやルビー、サファイアなどの宝石は、光が適切に当たることで美しく輝きます。一方で、光を均一に当てすぎると輝きが失われ、逆に強すぎる光では白飛びしてしまいます。
小さな商品ほどピントがシビアになる
ジュエリーはサイズが小さいため、少しでもピントがずれると細部の装飾や石留めがぼやけてしまいます。
ECサイトでは拡大表示されることも多いため、高精細でシャープな写真が求められます。
ジュエリー撮影に必要な機材
ジュエリーの魅力を伝えるきれいな商品写真を撮影するためには、適切な機材を揃えることが重要です。
カメラ
最近はスマートフォンのカメラ性能が上がってきていますが、ミラーレスカメラまたは一眼レフカメラがおすすめです。
細かい設定ができる一眼カメラは、画質の安定性・表現の幅・編集しやすさなど、長期的な運用を考えると最も有力な選択肢になります。高画素で撮影できるため、拡大表示しても細部まで美しく表現できます。
マクロレンズ
ジュエリーは小さいため、マクロレンズを使用すると細かな装飾や宝石まで鮮明に撮影できます。
100mm前後のマクロレンズがおすすめで、被写体との距離が十分に確保できるため、ライティングを組みやすく、宝石や金属への映り込みもコントロールしやすくなります。
三脚
手ブレを防ぎ、毎回同じ構図で撮影するためには必須です。マクロレンズを付けるとそれなりに重量がある為、三脚固定がおすすめです。
三脚は「撮れれば何でもOK」と思われがちですが、軽量・安価な三脚はブレや転倒リスクが高く、撮影の再現性も下がります。
信頼性の高いメーカーとしては、「マンフロット(Manfrotto)」が使いやすくおすすめです。
撮影ボックスやトレーシングペーパー
ディフューザー付きの撮影ボックスを使用すると、光が柔らかくなり、金属への映り込みを抑えやすくなります。
もしくは撮影用トレーシングペーパー(アートレなど)を使用し、被写体を囲うようにしてライトを設置すると映り込みを防止することができます。
LED照明・スポットライト
色温度が安定したLEDライトを使用することで、商品の色味を正確に再現できます。LEDは定常光なので光の変化が見たままで分かり、初心者の方でも仕上がりがイメージしやすくおすすめです。
また、ダイヤなどの石の煌めきを更に表現するために部分的に光を当てるスポットライトもあると良いでしょう。
レフ板
レフ板は、主に影の軽減・明部の補助・立体感の調整を目的として使用します。
白レフ板による明部補助と黒レフ板による輪郭の締まり強化(黒締め) の際に使用します。撮影スタジオ用品店での購入や厚紙やボードを使って自作することも可能です。
また周囲の映り込みが気になる際にもレフを置くことで、被写体に白や黒を映り込ませることもできる撮影には欠かせないアイテムです。
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画像引用:白黒カポック | 銀一オンラインショップ
ジュエリーを美しく撮る5つのコツ
1. 柔らかい光を使う
ジュエリー撮影では、直接光を当てるよりも、ディフューザーを通した柔らかい光が適しています。反射を抑えながら、自然な質感を表現できます。
先ほど紹介したアートレは光を拡散しながら柔らかい光を当て、映り込みも防止できるのでおすすめです。
2. 宝石には適度なハイライトを残す
宝石の魅力は輝きです。反射を完全に消すのではなく、適度なハイライトを残すことで、高級感のある印象になります。
アートレでライトをディフューズして撮影した画像です。直接的に照明を当てるより、柔らかくハイライトを残すことができます。
3. F8〜F16程度まで絞る
マクロレンズで撮影する場合、近距離では非常に被写界深度が浅くなるレンズです。
特にジュエリー撮影では、被写体に近づいて撮影するため、F2.8のような開放ではピントが数mm程度しか合わないことも珍しくありません。
F8~16くらいまで絞り被写界深度を確保することで、リング全体やネックレス全体にピントが合いやすくなります。
4. ホワイトバランスを固定する
オート設定では商品ごとに色味が変わることがあります。ホワイトバランスを照明環境に合わせてK(ケルビン)で固定しておくことで、複数の商品でも統一感のある写真になります。
厳密に色味を管理するプロの現場ではカラーメーターが使われます。
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画像引用:C-800|製品情報|株式会社セコニック
5. 白背景で統一する
ECモールでは白背景が推奨されることが多く、商品そのものが際立ちます。
ブランドサイトでも統一感が生まれ、閲覧しやすいページになります。撮影用の白背景紙を用意して撮影すると良いでしょう。
また、撮影後は必要に応じてPhotoshopなどの画像編集ソフトで白背景にする処理をすると見栄えが良くなります。
アイテム別の撮影ポイント
指輪
指輪は小さな商品ですが、デザインや宝石の輝き、リング全体のフォルムを伝える必要があります。そのため、1枚の写真だけでなく、複数の角度から撮影することが重要です。
ECサイトでは、以下のようなカットを用意すると商品の魅力が伝わりやすくなります。
- 正面から撮影したカット
- 約45度の斜め上から撮影したカット
- 側面のデザインが分かるカット
- 宝石や刻印など細部のアップカット
指輪を自立させて撮影したい場合は、撮影用のホワイトワックスやテープなどが必要です。
撮影前には、指紋やホコリが付着していないかを必ず確認してください。金属部分はわずかな汚れでも目立ちやすく、高解像度で撮影すると細かなホコリまで写り込んでしまいます。
撮影後に気付いた場合は画像編集ソフトのコピースタンプツールなどで消してしまうのも1つの方法です。
ネックレス
ネックレスはトップだけでなく、チェーンの長さや形状も購入の判断材料になります。そのため、全体のバランスが分かる写真を撮影することが重要です。
撮影する際は、チェーンがねじれたり絡まったりしないよう丁寧に整えましょう。トップが中央に配置され、左右対称になるよう意識すると、見た目が美しく仕上がります。
背景とのコントラストにも配慮が必要です。例えば、シルバー系のネックレスを白背景で撮影すると輪郭が分かりにくくなることがあります。
その場合はライティングを工夫し、チェーンに適度な陰影をつけることで立体感を表現できます。
また、チェーンの細さやデザインを伝えるために、全体写真だけでなくトップ部分のアップ写真や留め具の写真も掲載すると、購入を検討しているユーザーにとって安心感につながります。
ピアス
ピアスは左右一対の商品であるため、左右の位置や高さ、向きを揃えて撮影することが重要です。少しでもバランスが崩れていると、商品全体の印象が雑に見えてしまうことがあります。
スタッドピアスは正面から撮影することでデザインが伝わりやすくなりますが、厚みや立体感が分かるように斜めからのカットも用意すると、より商品の特徴が伝わります。
フープピアスや揺れるタイプのピアスは、正面だけでは形状が分かりにくいため、側面や斜め方向からの写真を組み合わせるのがおすすめです。
さらに、キャッチ部分や金具の仕様を確認したいというユーザーも多いため、着脱部分が分かる写真を掲載すると、購入後のイメージがしやすくなります。
ピアスはサイズが小さい商品が多いため、拡大画像でも細部が鮮明に見えるよう、十分な解像度で撮影することも大切です。
商品によっては、宝石や装飾部分のクローズアップ写真を追加することで、素材感や品質の高さをより効果的に伝えられます。
ブレスレット
ブレスレットは、チェーンやバングルなど形状によって見せ方を工夫することが大切です。チェーンタイプはねじれや重なりがないよう自然なカーブに整え、バングルタイプは円形が崩れないように配置しましょう。
ECサイトでは、全体のデザインが分かる正面カットに加え、斜めから撮影した立体感のあるカットや、留め具・チャームなど細部が確認できるアップカットを用意すると、商品の魅力が伝わりやすくなります。
また、金属素材は周囲が映り込みやすいため、柔らかい光で反射を抑えながら撮影することが重要です。適度なハイライトを残すことで、素材の質感や高級感をより美しく表現できます。
ECサイトでは「品質の統一」が重要
ECサイトでは、数百点・数千点の商品を掲載するケースも珍しくありません。そのため、毎回撮影条件が変わってしまうと、商品ページ全体に統一感がなくなり、ブランドイメージにも影響します。
以下のような項目は、できるだけ固定して撮影することをおすすめします。
- カメラ位置
- 撮影距離
- ライティング
- カメラ設定
- 背景
- 商品の配置位置
撮影条件を標準化することで、担当者が変わっても安定した品質を維持できます。
ジュエリー撮影を効率化するには自動撮影システムも有効
ジュエリーは商品点数が多く、新商品の追加や色違い・サイズ違いの撮影が頻繁に発生します。手作業ですべてを撮影すると、構図や明るさにばらつきが生じやすく、撮影後の補正にも時間がかかります。
自動撮影システムを導入することで、
- カメラ位置を固定できる
- 照明やカメラの設定などの撮影条件をプロファイル化できる
- ターンテーブルを自動制御し撮影アングルを撮影レギュレーションに合わせプロファイル化できる
- 撮影と同時に背景処理ができ、撮影~画像編集~任意の形式での出力保存までを一元化し効率化できる
といったメリットがあり、品質を維持しながら撮影業務の効率化につながります。
まとめ
ジュエリーの商品撮影では、反射や宝石の輝きを適切にコントロールしながら、商品の魅力を正確に伝えることが重要です。
また、ECサイトでは写真の美しさだけでなく、「誰が撮影しても同じ品質を維持できること」も重要なポイントです。
撮影環境や機材を整え、撮影フローを標準化することで、ブランドイメージを保ちながら効率的な商品撮影を実現できます。
自社で商品撮影するならOrteryの自動撮影システム
Orteryの自動撮影システムを導入するとどう変わるか
Orteryの自動撮影システムは、EC商品撮影における「人に依存していた作業」を仕組み化・標準化するための手段です。単に撮影を楽にするだけでなく、内製化で生じやすい課題を根本から解消します。
撮影設定値のプロファイル化で画像クオリティを均一に
Orteryの自動撮影システムは専用ソフトウェア上で機材のLED照明やカメラの絞り、シャッタースピードなどをコントロールすることができ、「見たまま」撮れるので特別なカメラ・ライティング技術は必要ありません。さらに、ソフトウェア上で設定したカメラ、照明の数値をプロファイル化することができます。
例えば「シルバー商品用」、「ゴールド商品用」プロファイルを予め作成しておき、該当プロファイルをクリックして瞬時に設定値を引き出すことができます。プロファイルの利用で誰が撮影してもクオリティの揃った商品画像を作成できます。
AIによる自動背景除去機能で編集時間を大幅短縮
撮影と同時にAIによって自動で背景を除去する機能があり、光沢があるものや透明な商品でも精度よく背景をわずか4秒ほどで除去することができます。ECサイトに必要な白背景や背景透過した商品画像を瞬時に作成可能で、画像編集にかけていた時間を大幅にカットすることができます。
リサイズ、出力先、マージン等出力形式のプロファイル化
撮影した画像は、リサイズ、形式変換、出力先フォルダ振り分け、画像の余白等をプロファイル化することができ一気に保存ができます。複数モールに掲載されている場合は、各モールごとにプロファイルを予め作成しておくだけです。
360°ビュー、動画コンテンツを容易に作成
ターンテーブル搭載の機材では、撮影と同時に背景除去しながらターンテーブルを自動制御し複数アングルを素早く撮影することができます。誰でも簡単にリッチコンテンツを作成することができ、編集時間も大幅に短縮できます。
撮影業務を仕組み化することで、工数を約1/3に削減することも可能です。浮いた時間をマーケティングや商品企画に回すことで、売上向上につながります。最新の自動撮影システムを是非体験してみてください。