アパレル撮影を内製化する基本と応用 ~EC商品撮影を効率化する実践ガイド~

お役立ちコラム

2025年12月18日

EC市場の拡大により、アパレル撮影を含む商品撮影を自社で完結させる企業が急増しています。撮影の内製化はスピードと柔軟性の面で大きなメリットがある一方、適切な体制を整えなければ負荷が現場に集中し、売上機会損失につながるケースも少なくありません。

本記事では、アパレルEC撮影を内製化するメリット/デメリット、撮影の基本ステップ、必要な機材、そして撮影自動化システムの活用方法まで体系的に解説します。EC担当者・アパレル企業の撮影担当者の課題解決に役立つ内容となっています。この記事が業務推進のヒントになれば嬉しいです。

アパレル撮影を自社で行うメリットとデメリット

商品撮影内製化のメリット

撮影内製化をするメリットは多数ありますが、代表的なメリットを挙げていきます。

  1. 1. 画像作成をすぐに開始できる
  2. 2. 外注費が不要で、追加コストが発生しない
  3. 3. マーケティング施策と連動させやすい
  4. 4. コンテンツ量や表現の幅を自社でコントロールできる
  5. 5. ノウハウが社内に蓄積し、外部へ流出しにくい

上記のように、マーケと連携して施策を打っていく組織体制が整っていれば、内製化は必須です。企画〜撮影〜公開までのサイクルを高速で回す体制を構築したい企業にとって、内製化は大きな武器になります。

撮影内製化のデメリット

一方で、内製化をした際のデメリットもあります。

  1. 1. 撮影・編集技術を持つ人材が必要
  2. 2. 人件費が増える
  3. 3. 他業務と兼務すると担当者の負荷が高い
  4. 4. 機材・環境・ワークフロー構築に時間と費用がかかる
  5. 5. クオリティの均一化が難しい

上記のように、技術的な部分が内製化の大きなハードルと言えます。ただし、ここをクリアできれば、「撮影の内製化」という大きな武器を手に入れることになります。

撮影内製化を成功に導く自動撮影システム

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アパレル撮影を始める前に押さえておくべき3つのポイント

1. ユーザーが求める画像の調査

商品撮影は「きれいに撮ること」がゴールではありません。ユーザーの欲求を満たす“必要な情報が揃った画像”を提供できているかが重要です。

スマートフォンでの直感的な操作に慣れたユーザーは、求める情報がすぐに得られなければ離脱しやすい傾向があります。つまり、ユーザーが抱く欲求にその場で応えられるコンテンツ設計が、EC運営においてますます重要になっています。

しかし、撮影の現場だけで制作が完結してしまうと、ユーザーの視点ではなく、カメラマン側の意図が優先されるケースが少なくありません。その結果、「見栄えは良いが、ユーザーの疑問に答えていない」画像や、「購入判断につながる情報が不足している」コンテンツが生まれがちです。

これを避けるためには、撮影前の段階でマーケティング部門と連携し、
・ユーザーが求めている情報は何か
・購入判断に必要な要素は何か
・どのようなカットが最も効果的か
を明確にしたうえで、コンテンツ全体を設計することが不可欠です。

撮影前の企画設計こそが、ユーザーに“必要な情報を的確に届ける”ための最重要プロセスと言えるでしょう。

2. ベンチマーク企業の研究

多くの場合、自社より優れたコンテンツを制作している企業は存在します。まずはそうした企業をベンチマークし、ECサイトでどのように画像コンテンツを活用しているのかを丁寧に観察してみましょう。

単に「綺麗かどうか」を見るのではなく、撮影の角度やライティングの質、画像枚数、カットごとの役割、ファーストビューでどんな情報を伝えているか、そして画像の配置順や画面上での占有率など、ユーザー体験につながる細部まで分析することが重要です。

こうした観点で比較すると、自社の強み・弱みが明確になり、「なぜその企業のコンテンツが優れて見えるのか」という理由が浮かび上がります。そこで得た気づきを、自社の撮影方法やコンテンツ設計に積極的に取り入れることで、撮影の質だけでなく、購入につながる“伝わり方”そのものを改善できます。

ベンチマークは模倣ではなく、自社の課題を可視化し、ユーザーにとって最適な見せ方を磨くためのプロセスです。継続的に分析と改善を行うことで、競合との差別化やCVR向上にもつながっていくでしょう。

3.必要な画像の構成を事前に決める

アパレルECでは、サイズ感・素材感・着用イメージなど、ユーザーが知りたい情報が多岐にわたるため、撮影前の段階でどのカットが必須なのか撮影レギュレーションを決めておくことがとても重要です。

撮影ルールを設けておくことで、カメラマンが現場で独自に判断する範囲が減り、無駄な試し撮りや不要カットを避けられます。結果として、撮影時間の短縮や工数削減につながり、現場の負担も大きく軽減されます。

さらに、時間に余裕が生まれれば、新しい見せ方に挑戦したり、コンテンツの幅を増やすためのアイデア出しにも時間を回せます。アパレルECの撮影は「撮りながら考える」よりも、撮影前にルールやカット構成を細かく決めておくほうが、効率面でもクオリティ面でも大きなプラスになります。

アパレル撮影に必要な基本機材

撮影に必要な基本道具

アパレル撮影を行うために最低限必要な機材は下記の通りです。

  • ・カメラ(ミラーレス一眼が推奨)
  • ・三脚(安定性重視)
  • ・LEDライト or 定常光
  • ・背景紙・背景シート(白が基本)
  • ・レフ板
  • ・テープ・ピン・クリップなどの小物
  • ・トルソー/ハンガー/モデル
  • ・被写体(商品)

カメラ

まず必要なのはカメラです。細かい設定ができる一眼カメラは、画質の安定性・表現の幅・編集しやすさなど、長期的な運用を考えると最も有力な選択肢になります。

またカメラを選ぶ際に、一眼レフカメラとミラーレスカメラの違いも理解しておくとより最適な機材選定ができます。

一眼レフは内部にミラー機構があるため、シャッターを切るたびに物理的な動作が発生し、一般的に メーカーが公表している耐久シャッター回数(例:10万〜20万回程度) を超えると故障リスクが高まります。EC撮影のように “毎日数百枚単位で撮る” 運用では、この耐久回数が意外と早く上限に近づいてしまうケースも少なくありません。

一方、ミラーレスはミラー機構がないため構造がシンプルで、電子シャッターを使えば物理シャッターを消耗しないのも大きなポイントです。とくに商品撮影ではシャッター回数が膨大になりがちなため、ミラーレスの「シャッター消耗が少ない」メリットは長期コストにも直結します。

さらに、ミラーレスは軽量で省スペース、ライブビューも明るく見やすく、色の再現確認もしやすいので、アパレル特有の “素材感・色味の正確さ” が求められる現場と非常に相性が良い機材と言えます。

また、最新スマホのカメラ性能も驚くほど進化しており、10年前の一眼を上回る場面もありますが、アパレルECでは「ズーム時の歪み」「色再現の不安定さ」「WB(ホワイトバランス)が変わりやすい」など、ビジネス用途では不向きな点も多いため、あくまでサブ機程度に留めておくのが安心です。

総合すると、高頻度のEC撮影には、耐久性・扱いやすさ・色確認のしやすさの点でミラーレスカメラがより適した選択肢になります。

背景紙

背景紙(背景シート)は、できればサイズ違いで2種類用意しておくと、アパレル特有の大きさの違い(Tシャツ・パンツ・アウター・小物など)にも柔軟に対応できます。

背景紙はブランドにより様々なサイズを展開していますが、幅2.72m x 11m巻きを基本サイズとしているメーカーが多く、人物のバストアップから全身のポージングのあるアパレル撮影も可能です。

幅が1.75mや1.35mのサイズもあるので、これらは半身トルソーや物撮りに向いたサイズ感となっています。ひとつだけ選ぶなら“大きい背景紙”を優先しましょう。

また、ブランドの世界観を補強するために、色・柄のある背景紙があると、イメージカットやSNS用のビジュアルに展開しやすくなります。

照明

撮影で最も仕上がりを左右するのが光源です。代表的なものは以下の3つです。

1. ストロボライト … 上級者向け。光量が強く、質も高いが扱いが難しめ。
2. LEDライト/定常光 … 初心者〜中級者に最適。光の変化が見たままで分かり、安定して使える。
3. 自然光 … ナチュラルで綺麗だが、天候に左右されるため安定運用には向きにくい。

ECの商品撮影では、日々の撮影を再現性高く行う必要があるため、まずは②LEDライトを基本にするのが成功の近道です。

三脚

三脚は「撮れれば何でもOK」と思われがちですが、軽量・安価な三脚はブレや転倒リスクが高く、撮影の再現性も下がります。特にアパレルの平置きやトルソー撮影では、角度が動かないことが重要です。

信頼性の高いメーカーとしては、「マンフロット(Manfrotto)」が使いやすくおすすめです。

レフ板

レフ板は、主に影の軽減・明部の補助・立体感の調整を目的として使用します。

特に衣類・バッグ・靴などは、素材によって光の吸収率や反射特性が異なるため、ライティングのみでは暗部がつぶれたり、表面のディテールが十分に見えない場合があります。レフ板を適切な位置に配置することで、光を反射させて暗い部分を持ち上げ、商品の質感をより正確に表現できます。

アパレルEC撮影では白レフ板による明部補助黒レフ板による輪郭の締まり強化(黒締め)が効果的です。

白レフは柔らかい光を補助し、シワや縫製ディテールを見やすくします。一方、黒レフは輪郭を引き締め、立体感を強調できるため、バッグやシューズなど光沢素材の商品にも有効です。

撮影機材専門店での購入や、安価に用意するのであればホームセンターなどで発泡板を購入しレフ板を自作することもおすすめです。

人物や全身トルソーの撮影にはある程度厚みのある3 x 6サイズの発泡板を2枚用意しテープでつなぎ合わせ、見開きのレフ板を作成すると便利です。

白黒カポック

画像引用:白黒カポック | 銀一オンラインショップ

治具(テープ・ピン・クリップなどの小物)

スタジオ備品や商品の固定に必要となってくる治具類。背景紙ロールの固定にはクリップ、背景紙を敷いたり、貼ったりする際に活躍するスタジオ用パーマセルテープ等があると便利です。

またアパレル商品の設置の調整として、服のシルエットや見栄えを良くするためにカメラ側から見えない位置でテープやピンで一部固定して撮影することがあります。

下記の記事にそれぞれ分かりやすく記載があるので是非ご参照ください。
『はじめてのスタジオ撮影セッティングガイド!』(その他スタジオ必須品) | 銀一オンラインショップ

トルソー、ハンガー、モデルなど

ECサイトでアパレル商品を撮影する際は、まず「どのように撮るか」ではなく、ユーザーに何を伝えたいのか、そして 購入行動につながる情報が十分に含まれているか を軸に考える必要があります。

そのうえで、トルソー・ハンガー・モデルといった撮影方法を選択していきます。それぞれ制作環境が異なり、ユーザーに与える印象や訴求効果も大きく変わります。

■ トルソー撮影のメリット

・着用イメージを簡潔に伝えられる
・モデル手配が不要で、撮影コストを抑えられる
・使用するサイズを統一しやすく、準備と撮影の再現性が高い

■ ハンガー撮影のメリット

・セット準備が少なく、初心者でもスピーディーに撮影できる
・モデル手配が不要で、撮影コストを抑えられる
・平置きよりも自然な立体感が出やすく、素材の質感を表現しやすい

■ モデル撮影のメリット

・着用感・シルエット・丈感など、ユーザーが知りたい情報を最も正確に伝えられる
・コーディネートやライフスタイル提案を写真の中で行える
・ロケーションや自然光を活かした表現が可能で、魅力を最大化できる

スチームアイロン、ブロアー、あんこなど

商品の見栄えを良くするために撮影前の準備は非常に重要です。

服はスチームアイロンで事前にシワを伸ばしておきましょう。ハンガーにかけながら使用できるタイプのアイロンがおすすめです。

鞄などの小物類はエアクッションなどで中に「あんこ」を詰めて商品の形をしっかりと出すようにし、ホコリや指紋などが目立つようであれば「ブロアー」や「クリーニングクロス」などで取り除いておきましょう。

ECアパレル撮影の基本5ステップ

1. 背景紙と照明の設置

まずは撮影環境の整備から始めます。

背景紙(背景シート)をセットし、撮影スペースへ不要な光が入らないかを確認します。自然光を使用しない場合は、窓や蛍光灯からの混ざり光が入ると色が不安定になるため、必ず遮光しておきましょう。自然光を利用する場合は、光の入射方向を見極めることが重要です。

どの位置に背景紙を置けば、商品に均一に光が回るのかを判断し、影の出方や色の転びも確認しながらセットします。

2. 商品のセッティング(アイロンやスタイリング)

アパレル商材は「整えるかどうか」で仕上がりが大きく変わります。撮影前のスタイリングは、画像編集の工数削減にも直結するため、必ず丁寧に行いましょう。

チェックすべきポイントは以下です。

・シワやヨレが残っていないか ・ほこり・汚れ・糸くずが付着していないか ・見せるべきパーツ(襟・袖・タグ・ロゴなど)が隠れていないか ・商品本来の厚みや質感が再現された状態になっているか

アパレル撮影は“整える時間”が最も成果に影響すると言われています。ここを疎かにすると、後工程(画像編集)が一気に重くなるため、事前の仕込みが非常に重要です。

3. カメラのセッティング

カメラの位置・角度・焦点距離・露出設定などを決め、撮影に適した状態に整えます。

● カメラ位置は「最終出力サイズ」から逆算する

ECでは最終的に表示する画像サイズが決まっています。最近のカメラは 4000x6000px 前後が標準的で、画角いっぱいに写した場合、このサイズが最大となります。

たとえば最終的に1200pxで表示したい場合、商品をどれくらい大きく撮るべきかを逆算し、距離を調整します。

ただし、カメラには 最短撮影距離 があるため、近づきすぎはNG。解像感が落ちたりピントが合わなくなるので、必ずレンズ仕様を確認しましょう。

● 露出設定について

完全オートでも撮影は可能ですが、仕上がりを安定させたい場合は下記の基礎理解があると品質が向上します。

・シャッタースピード ・絞り(F値) ・ISO感度

この3つで明るさと質感が決まり、商品写真の仕上がりに影響を与えます。アパレルは「色」「素材感」「立体感」が重要なため、露出は意図を持って調整することを推奨します。
カメラの基本知識はこちらの記事をご参照ください。

4. 商品撮影

撮影段階では、「ユーザー視点」と「販売視点」の両方が不可欠です。

・ユーザーが知りたい情報を適切に見せているか ・ブランドとして伝えたい価値が写真から読み取れるか ・実物と近い印象で撮れているか

特にアパレルは、ディテール・素材感・シルエットといった情報価値が高く、撮影における判断が直接売上に影響します。マーケティング担当者との連携をしながら、必要なカットを漏れなく撮影していきましょう。

5. 画像編集

近年のECでは「実物に近い画像」が求められる傾向が強くなっています。

過度なレタッチや、実物とかけ離れた色・形の加工はユーザーの不信感につながり、返品クレームの増加、CVR低下の原因にもなります。

数年前までは、宝飾系などで強い光沢演出や過剰な補正が一般的でしたが、最近は消費者のリテラシーが向上し、“盛りすぎ”は逆に悪印象となりつつあります。

実物に忠実で、かつ魅力が正しく伝わる画像を目指しましょう。ユーザーが「実際に見なくても、実際に見えたように感じられる」状態が理想です。

商品ページが丁寧に作り込まれていれば、高価格帯の商品でもオンラインで購入されるケースは増えています。そのためにも、「キレイにする」ことと「実物以上に盛ってしまう」ことの境界線を明確にすることが重要です。

アパレル撮影を外注する場合のメリット/デメリット

下記の記事も是非ご覧ください。

撮影を外注するメリット

アパレルECにおいて、商品撮影・採寸・原稿作成といった「ささげ業務」は売上に直結する重要な工程です。

しかし、一連の作業を自社だけで完結させるには、撮影スキルや人材育成、品質管理など多くの負担が生じます。そのため、専門会社へ外注することには、以下のようなメリットがあります。

① 豊富な経験と商品撮影のノウハウ

アパレル商材に精通したプロが、商品特性を理解したうえで撮影を行うため、シワの抑え方・質感の見せ方・スタイリングなどが安定したクオリティで仕上がります。撮影品質のブレが減ることで、EC全体のブランド世界観も統一されます。

② 正確な採寸データで安心できる

採寸ミスは返品率の増加を招くため、EC運営にとって致命的です。外注では基準が整った専門チームが対応するため、再現性の高い採寸データを安定して提供してくれます。

③ プロがつくる商品説明で売れやすくなる

テキスト原稿はSEOだけでなく、ユーザーが購入を判断する材料として重要です。素材特性・着用感・ケア方法など、押さえるべきポイントを網羅した説明文が仕上がり、CV向上につながります。

④ 商品撮影・画像編集の時間を他業務に活用できる

撮影〜編集〜登録までを行うと、1点あたりの工数が非常に大きくなります。外注すれば、社内スタッフはコア業務(商品企画・仕入れ・販促)に時間を集中できます。

⑤ マーケティングに専念できる時間が増える

広告運用・SNS施策・同梱物改善など、売上を伸ばす業務にリソースが割けるため、事業全体としてのスピードが向上します。

⑥ 専門性の高い人材を採用しなくていい/人材リスクを軽減

撮影や編集スキルを持つスタッフの採用・教育にはコストがかかります。外注であれば、必要なときに必要な量だけ依頼でき、属人化のリスクや急な退職による業務停止も避けられます。

撮影を外注するデメリット

ささげ業務を外注化すると多くのメリットがありますが、同時に無視できないデメリットも存在します。

特にアパレルECは商品点数が多く、発売スピードが売上に直結するため、外注の「弱点」を理解しておくことも非常に重要です。

① 納品に時間がかかり、機会損失が発生する

外注先は複数クライアントを抱えているため、撮影〜採寸〜原稿〜納品までの工程に一定のリードタイムが発生します。アパレル特有のシーズン商材やトレンドアイテムは、公開が遅れるだけで販売機会を大きく逃すことになり、結果として売上に影響します。

② コストが高いため、利益が減る

1点あたりの撮影・採寸・原稿作成までを外注すると、内製に比べて確実にコストは上がります。SKUが多いブランドほど、累積コストが利益を圧迫するため、事前の収支設計が欠かせません。

③ 業者の選定が難しい

撮影会社によって得意ジャンル・品質基準・スタイリングの方向性に差があります。アパレルはとくに「世界観」や「テイスト」のズレが起こりやすく、外注選定を間違えるとブランドイメージを損なう可能性もあります。

④ コミュニケーションコストがかかる

指示書の作成、サンプルの受け渡し、撮影後の修正依頼など、外注では社内完結に比べてコミュニケーションが増えます。しかもアパレルは「シワの程度」「色味の許容」「スタイリングの方向性」など曖昧な判断が多く、細部すり合わせの負荷が想像以上に大きいケースもあります。

⑤ 撮影ノウハウが溜まらない

外注に依存すると、社内に撮影・スタイリング・編集の知見が蓄積されません。長期的に見ると、社内で改善のPDCAを回しにくくなり、運用の柔軟性も低下します。

⑥ 撮影アイディアの流出

スタイリングや構図、画像テンプレートなどのアイディアは外注先にも共有されるため、競合ブランドにも似た手法が広がる可能性があります。

差別化ポイントが薄れるリスクがある点は、特に独自性の強いブランドほど注意が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。自社の運用にフィットした撮影体制を作ることが、ECアパレル事業を着実に成長させるための大きな一歩になります。

国内600社以上が使うOrteryの自動撮影システムで
“社内全員がカメラマン時代”へ

撮影設定値のプロファイル化で画像クオリティを均一に

Orteryの自動撮影システムは専用ソフトウェア上で機材のLED照明やカメラの絞り、シャッタースピードなどをコントロールすることができ、「見たまま」撮れるので特別なカメラ・ライティング技術は必要ありません。さらに、ソフトウェア上で設定したカメラ、照明の数値をプロファイル化することができます。

例えば「白いアパレル用」、「黒いアパレル用」プロファイルを予め作成しておき、該当プロファイルをクリックして瞬時に設定値を引き出すことができます。

プロファイルの利用で誰が撮影してもクオリティの揃った商品画像を作成できます。

AIによる自動背景除去機能で編集時間を大幅短縮

撮影と同時にAIによって自動で背景を除去する機能があり、光沢があるものや透明な商品でも精度よく背景をわずか4秒ほどで除去することができます。ECサイトに必要な白背景や背景透過した商品画像を瞬時に作成可能で、画像編集にかけていた時間を大幅にカットすることができます。

リサイズ、出力先、マージン等出力形式のプロファイル化

撮影した画像は、リサイズ、形式変換、出力先フォルダ振り分け、画像の余白等をプロファイル化することができ一気に保存ができます。複数モールに掲載されている場合は、各モールごとにプロファイルを予め作成しておくだけです。

360°ビュー、動画コンテンツを容易に作成

ターンテーブル搭載の機材では、撮影と同時に背景除去しながらターンテーブルを自動制御し複数アングルを素早く撮影することができます。誰でも簡単にリッチコンテンツを作成することができ、編集時間も大幅に短縮できます。

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弊社機材を使ったトライアル撮影にも対応しております。
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