Tシャツの商品撮影・物撮りのコツ|モデル撮影・平置き・ハンガー撮影の違いを解説

お役立ちコラム

2026年3月31日

ECサイトでアパレル商品を販売する際、商品撮影(物撮り)のクオリティは売上に大きく影響します。特にTシャツはデザインや形状がシンプルなため、撮影方法によって商品の魅力の伝わり方が大きく変わるアイテムです。

実際、ECサイトではユーザーが商品画像を見る時間はほんの一瞬。その短い時間の中で

  • 商品のシルエット
  • 素材感
  • 着用イメージ

などを伝えなければ、ユーザーはすぐにスクロールしてしまいます。

そのため、アパレルECでは

  • モデル撮影
  • 平置き撮影
  • ハンガー(吊り)撮影

といった複数の撮影方法を組み合わせ、商品の魅力を最大限に伝える工夫が重要になります。

本記事では、Tシャツの物撮り・商品撮影の方法とポイントについて詳しく解説します。

アパレル商品撮影の基本|モデル撮影・平置き・ハンガー撮影の違い

アパレル撮影では主に以下の3つの撮影方法が使われます。

モデル撮影

実際に人が着用して撮影する方法
→最も情報量が多く、購入イメージを伝えやすい

出典:リッチクリーンプリントT半袖 | [公式]グローバルワーク

平置き撮影

商品を床や台の上に置いて真上から撮影する方法
→デザインや形を正確に伝えられる

出典:グラフィックTシャツ(L ブラック): トップス|Right-on公式オンラインショップ

ハンガー(吊り)撮影

ハンガーに掛けて撮影する方法
→手軽に着用感を表現できる、自然な立体感が得やすい

出典:EVCON BORDER WIDE S/S TEE(Tシャツ/カットソー)|BOICE FROM BAYCREW’S(ボイスフロムベイクルーズ)の通販

それぞれにメリット・デメリットがあり、商品やブランドの戦略によって最適な撮影方法は異なります。

どれがいいかは一概に言えず、環境や商材、進め方、考え方によってメリットの見え方は大きく変わってきますので、下図を参考に考えてみてください。

モデル撮影|アパレルECで最も情報量の多い商品撮影

モデル撮影は、商品の着用イメージを最も分かりやすく伝えられるアパレル撮影の代表的な方法です。

ユーザーは「自分が着たときのイメージ」を想像して商品を購入するため、モデル撮影はECサイトのコンバージョン率向上にも大きく影響します。

モデルはプロだけでなく自社スタッフでも可能

モデル撮影というとプロモデルをイメージしますが、最近では、

  • 自社スタッフ
  • 店舗スタッフ

をモデルとして撮影するアパレル企業も増えています。

実際に自社スタッフをモデルにすることで、

  • 親近感のあるブランドイメージ
  • リアルな着用サイズ感

をユーザーに伝えることができます。身長情報の記載もあるとユーザーがより自身と似た体型の着用イメージを得やすいでしょう。

モデル撮影は事前の撮影計画が重要

モデル撮影は、平置きやハンガー撮影と比較して1商品あたりの撮影時間が長くなる傾向があります。そのため、事前に

  • 必要なカット数
  • 着替えの回数
  • 撮影場所

などを決めておくことが重要です。

主な撮影場所は次の3種類です。

自社スタジオ撮影

自社スタジオがある場合は、安定した商品撮影が可能です。物撮りのみのブース、モデル撮影ができるブースがそれぞれあると必要な時に必要なコンテンツを素早く作成できます。

貸しスタジオ撮影

白ホリゾントや背景紙でのシンプルなスタジオでの撮影、家具や雑貨が完備された雰囲気重視のハウススタジオでの撮影など、ブランドイメージに合わせた撮影ができます。

ロケ撮影

街中や屋外で自然光で撮影することで、日常生活をイメージさせリアルな着用イメージをしやすいでしょう。ロケ撮影では場所により撮影許可が必要な場合もあるため注意しましょう。

トータルコーディネートで客単価アップ

モデルを使うメリットは、トータルコーディネートの提案が容易にできることです。全身を自社ブランドで賄える場合、トータルコーディネートとして提案を行えば、セット販売ができます。

トルソーや平置きなどはセットで提案出来ても、最終の着用イメージはユーザーの想像力に任せなければいけませんが、モデル撮影の場合はそのまま画像で提案ができるのが最大のメリットです。

平置き撮影|ECの基本となる商品撮影(物撮り)

平置き撮影は、アパレルECで最も使用されている基本の物撮り手法です。特にTシャツの撮影では平置きと相性が良く、ECの商品一覧ページでも多く見られます。

平置き撮影のメリット

① コストを抑えられる

モデルやトルソーを使わないため、低コストで撮影できます。

② 誰でも再現しやすい

特別なスキルがなくても、一定のクオリティを出しやすいのが特徴です。

③ 商品の全体像が伝わる

シルエットやデザインをシンプルに見せることができます。

比較的商品の成形がしやすいので、初心者でも撮影を始めやすいでしょう。

平置き撮影はTシャツに対して真上から撮影

多くのスタジオやECの現場で行われているオーソドックスな平置きが下記の方法と同じで、床や撮影台に商品を置き脚立に上って、間に照明を置き、照明の上から撮影をするパターンです。

非常に身体と腰にリスクを抱える撮影方法で、長時間の業務継続は中々難しい方法です。

斜めにした台に乗せて俯瞰から撮影

下記のように、ボードか台を斜めにしてTシャツの商品撮影をすることで、Tシャツの成形もしやすく、高さのないフロア(撮影場所)でもライティングの自由度高く撮影することが可能になります。

また、腰に負担のかかる体制で撮影することもないので、カメラマンへの負担も軽減でき、長時間の撮影も可能になります。

平置き撮影でよくある失敗

平置き撮影は簡単に見えて、実は「差が出るポイント」が多いです。

よくあるNG例

  • シワが多すぎる
  • 左右が非対称
  • 明るさがバラバラ
  • サイズ感が分かりにくい

これらはすべて「売れない原因」になります。

では、どのようなイメージの平置き撮影が良いのでしょうか。大きく2パターンご紹介します。

シルエットをしっかりと出すシワのない撮影方法

Tシャツの平置き撮影で多く見られるのは、ピンと張ったシワのないシルエットを活かした写真です。この撮影方法は、Tシャツのデザインや形が一番伝わりやすいシンプルな見せ方です。

撮影前にスチームアイロンでしっかりとシワを伸ばし、準備をすることも重要です。Tシャツの袖の部分を引っ張り、シルエットをしっかりと出しましょう。サイドのシルエットがうまく出ない場合は、中に厚紙を入れて形を出すこともあります。

また照明はソフトBOX2灯で構築できますが、左右の差を付けず、同じ光量でフラットな光を当てることで影を無くし、シワが目立ちにくくなります。

陰影を付けた立体感を出す撮影方法

逆に立体感を出した平置き撮影をしたい場合、Tシャツを置き成形する際に工夫をしてください。この時に上手く立体感が出せない時は、エアクッションや綿をあんことして服の中に入れ厚みを出し立体感を出します。この時に、入れすぎてしまうと不自然になってしまったり、Tシャツのロゴやデザインまで見えにくくならないようバランスを見て調整してください。

また、照明は左右のどちらかの光量を半分くらいに下げ強弱をつけます。以下の画像は左側からの照明を強く当てました。シワの所が山になっているため陰影がついて、立体感が生まれます。

ハンガー撮影|効率と品質のバランスが良い方法

ハンガー撮影は、アパレル商品撮影の中でも「効率」と「見栄え」をバランス良く両立できる撮影方法です。特にTシャツのようなシンプルなアイテムでは、

  • 平置き → 情報は正確だがやや無機質
  • モデル撮影 → 表現力は高いが工数がかかる

という特徴がある中で、ハンガー撮影はその中間的な役割を担います。「手軽なのに、それっぽく見える」=現場で採用されやすい理由です。

ハンガー撮影が選ばれる理由

多くのアパレルEC現場でハンガー撮影が採用されているのには、明確な理由があります。

① セッティングが圧倒的に簡単

  • 商品を掛けるだけで形が整う
  • 平置きのように細かく成形する必要がない

撮影準備の時間を大幅に短縮できます。

② 着用イメージを自然に表現できる

ハンガーに掛けることで、重力による自然な落ち感(ドレープ)が生まれます。これにより、

  • 身幅の広がり
  • 袖の落ち方
  • 丈感

などが視覚的に伝わりやすくなります。「着たときに近い状態」を簡単に再現できるのが最大の強みです。

③ 撮影スピードが速く、大量撮影に向いている

ハンガー撮影は工程がシンプルなため、

  • 商品数が多い
  • 新作の入れ替えが早い
  • 短納期対応が必要

といった現場に非常に向いています。EC運用では”スピード=売上”なので大きなメリットです。

ハンガー撮影のクオリティを上げるコツ

手軽な反面、何も考えずに撮影すると”安っぽく見える”のも事実です。ここでは、クオリティを一段引き上げるポイントを解説します。

背景はシンプルかつ統一する

ハンガー撮影では、背景の影響を大きく受けます。

  • 白背景 → ECサイト向け(王道)
  • グレー・ベージュ → ブランド感演出
  • 壁・木目 → ライフスタイル訴求

商品より目立たないが、雰囲気は作るのがポイントです。

ハンガーは”見せるか隠すか”を決める

ハンガーは意外と写真の印象を左右します。

  • 細いハンガー → 商品を主役にできる
  • デザインハンガー → 世界観を演出

また、インビジブルハンガー(見えにくい構造)を使うことでよりEC向けの”商品主体の写真”が作れます。

軽く形を整えるだけで印象が変わる

ハンガーに掛けるだけでも形は出ますが、

  • 裾を軽く引っ張る
  • 袖の角度を整える
  • 首元をきれいに見せる

といったひと手間で、プロっぽい仕上がりになります。「やりすぎない調整」が重要です。

照明は片側に軽く影を作る

平置きと同様に、ハンガー撮影でも光が均一すぎると立体感が失われます。

  • 片側の光を少し弱くする
  • 斜めから光を当てる

ことで、自然な陰影が生まれます。 “のっぺり感”を防ぐだけで一気にクオリティが上がります。

ハンガー撮影が向いているケース

以下のような条件では、ハンガー撮影が非常に有効です。

  • 商品点数が多い
  • 撮影人員が限られている
  • スピード重視のEC運用
  • 平置きが難しい(技術・工数的に)

特に撮影専任がいない企業では最も現実的で再現性の高い撮影方法です。

ハンガー撮影の注意点

便利なハンガー撮影ですが、注意点もあります。

  • 高級感の演出にはやや弱い
  • ブランド表現が単調になりやすい
  • 差別化が難しい

そのため、モデル撮影や平置き撮影と組み合わせることが前提になります。

Tシャツの商品撮影は自社と外注どちらが良い?

Tシャツの商品撮影(物撮り)では、

  • 自社で撮影するか
  • 外注するか
  • モデル・平置き・ハンガー撮影のどれを選ぶか

といった判断が必要になります。

ただし重要なのは、撮影方法ではなく「売上につながるかどうか」です。

撮影方法は「売れる導線」から逆算する

まずは、

  • 誰に
  • どう見せて
  • どう買ってもらうか

を考えた上で、

  • イメージ重視 → モデル撮影
  • 情報重視 → 平置き撮影
  • 効率重視 → ハンガー撮影

といった形で選ぶことが重要です。

自社撮影と外注のシンプルな判断基準

  • 商品数が少ない → 外注(品質重視)
  • 商品数が多い → 自社撮影(効率・スピード重視)

この考え方が基本になります。また、物撮りだけ自社撮影、よりテクニックが必要なモデル撮影は外注と使い分けるのも良いでしょう。

判断のポイントは費用対効果

最終的には、

  • コスト
  • 撮影スピード
  • 運用のしやすさ

を踏まえて、費用対効果で判断することが重要です。迷った場合は、まず外注からスタートし、商品数や運用状況に応じて自社撮影へ切り替えていくのが現実的です。

また、自社で商品撮影(物撮り)を行うことで撮影ノウハウが蓄積され、それ自体が大きな資産となります。

自社で商品撮影するならOrteryの自動撮影システム

自社でアパレルの撮影をするなら、Orteryの自動撮影システムが最適解です。

① トルソーやモデル撮り

InfinityStudio 4000

② 平置き撮影

ClothingPad

③ トルソー、ハンガー掛け、吊るし撮影

LiveStudio

④ 靴、バッグ、小物類

3D PhotoBench 280

Orteryの自動撮影システムを導入するとどう変わるか

Orteryの自動撮影システムは、EC商品撮影における「人に依存していた作業」を仕組み化・標準化するための手段です。単に撮影を楽にするだけでなく、内製化で生じやすい課題を根本から解消します。

撮影設定値のプロファイル化で画像クオリティを均一に

Orteryの自動撮影システムは専用ソフトウェア上で機材のLED照明やカメラの絞り、シャッタースピードなどをコントロールすることができ、「見たまま」撮れるので特別なカメラ・ライティング技術は必要ありません。さらに、ソフトウェア上で設定したカメラ、照明の数値をプロファイル化することができます。

例えば「白いアパレル用」、「黒いアパレル用」プロファイルを予め作成しておき、該当プロファイルをクリックして瞬時に設定値を引き出すことができます。プロファイルの利用で誰が撮影してもクオリティの揃った商品画像を作成できます。

AIによる自動背景除去機能で編集時間を大幅短縮

撮影と同時にAIによって自動で背景を除去する機能があり、光沢があるものや透明な商品でも精度よく背景をわずか4秒ほどで除去することができます。ECサイトに必要な白背景や背景透過した商品画像を瞬時に作成可能で、画像編集にかけていた時間を大幅にカットすることができます。

リサイズ、出力先、マージン等出力形式のプロファイル化

撮影した画像は、リサイズ、形式変換、出力先フォルダ振り分け、画像の余白等をプロファイル化することができ一気に保存ができます。複数モールに掲載されている場合は、各モールごとにプロファイルを予め作成しておくだけです。

360°ビュー、動画コンテンツを容易に作成

ターンテーブル搭載の機材では、撮影と同時に背景除去しながらターンテーブルを自動制御し複数アングルを素早く撮影することができます。誰でも簡単にリッチコンテンツを作成することができ、編集時間も大幅に短縮できます。

撮影業務を仕組み化することで、工数を約1/3に削減することも可能です。浮いた時間をマーケティングや商品企画に回すことで、売上向上につながります。最新の自動撮影システムを是非体験してみてください。

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