アパレル撮影を自社でやる基本と応用!ラクしてキレイは実現できる!?
アパレル撮影に限らず、商品撮影や物撮りを自社で完結できることが多くなってきました。
撮影の内製化がもたらすメリットは大きなものがありますが、その反面デメリットになりえる部分も多く、売上を上げたいけど、撮影が追い付かないといった致命的な問題が持ち上がることも珍しくありません。
末端の業務であるがために現場にしかわからない苦悩を抱えている人も多いと思います。この記事が何か業務推進のヒントになれば嬉しいです。
アパレル撮影を自社でやるメリットとデメリット
撮影内製化のメリット
撮影内製化をするメリットは多数ありますが、代表的なメリットを挙げていきます。
- (1)画像作成がすぐに開始できる
- (2)持ち出しのコストがない
- (3)マーケティングと連動できる
- (4)コンテンツの幅をコントロールできる
- (5)ノウハウが社外に流出しにくい
上記のように、スピード感を持ってマーケと連携して、施策を売っていく組織体制であれば、内製化は必須です。思い付きでコンテンツを打ち出してPDCAを回すことも可能になるため、自由度高く進めていきたい企業にはおすすめの方法です。
撮影内製化のデメリット
内製化をした際のデメリットも多くあります。利害関係が一致しているかどうかで内製化をするかしないかを決めていく必要があるため、デメリットに重要度が高いものが入っている場合、避けることをおすすめします。
- (1) 撮影、編集、加工技術があるチームもしくは人が必要
- (2) 人件費がかかる
- (3) 兼務でやる場合、他の業務が撮影業務に圧迫される
- (4) 一からインフラを整えるが大変
- (5) クオリティの均一化、コンテンツ幅の増加が難しい
上記のように、技術的な部分で難しいことが多く出てきます。逆を言えば、ここがクリアできれば、「撮影の内製化」という大きな武器を手に入れることになります。
撮影内製化を成功に導く自動撮影システム
写真のセンスやカメラの知識はなくても大丈夫。加工が面倒な白抜き加工も一緒にできちゃいます。
アパレル撮影を始める前に確認しておきたい3つのコト
ユーザーの求めている画像は何かを議論、調査
商品画像において一番大事なコトは、ユーザーの欲求を満たすコンテンツが、ユーザーが求めているタイミングで用意できていることです。
スマホによって直感的な操作に慣れているユーザーは、欲求を満たすコンテンツがなければ、すぐに離脱してしまうため、その場で欲求を満たしてあげなければなりません。
撮影の現場だけで完結してるとユーザーの意図ではなく、カメラマンの意図が反映されがちなので、マーケティング部と一緒に考えて、本当に必要なコンテンツが届きやすいように設計することが、撮影前にしなければならないことです。
ベンチマークしている会社の撮影方法を学ぶ
多くの場合、自社より優れているコンテンツを作っている会社があると思います。その企業をベンチマークし、ECサイトなどのコンテンツの活用方法を徹底的に分析してみましょう。
その会社と比べて、どこが違うのか、強みと弱みを把握し、撮影の角度、ライティング、枚数、画像コンテンツの位置、コンテンツの幅などを徹底的に分析し、自社の撮影方法に取り入れていくことをおすすめします。
どんな画像がほしいか決める
マーケティング担当者とどんな画像がユーザーのニーズを満たすのかを話し合っている場合、撮影方法については事前に枚数を含め決められると思います。
ルールを設けることで、カメラマンが独自で考えて撮影することが減るため、撮影時間の削減や無駄な撮影枚数の増加を防ぐことができます。
効率的に時間が使えれば、コンテンツの幅を増やしたり、新しいアイディアを考える時間にも使えますので、撮りながら考えるのではなく、事前に細かくルールを決めてみることをおすすめします。
アパレル撮影に必要なモノ
アパレルの撮影に必要な最低限のアイテムは下記の通りです。
①カメラ
②三脚
③照明
④フォームボード(発泡スチロール)の白い反射板
⑤留め具またはテープ
⑥白い背景
⑦トルソーまたはモデル
⑧被写体
カメラ
一つ目は、カメラです。細かい設定が可能な眼レフカメラが、長い目で見ると有力候補ですが、最新のiPhoneなどでも可能です。今のスマホは10年前の一眼レフより綺麗に撮れますが、ズームの機能などがビジネスレベルで使用できないので、強くおすすめはしません。
背景紙/背景シート
背景紙(背景シート)は、できれば大小2種類の背景シートを用意することをおすすめします。一つしか用意できない場合は大きいもののみで構いません。
また、イメージカットもできるように色や柄の違う背景紙や背景シートを揃えていきましょう。
照明
照明や光源はいくつかありますので、以下の中から環境に合ったものをハイブリッドで使っていただければと思います。
①ストロボライト =上級者向け
②LEDライト/定常光 =初心者から中級者向け
③自然光 =初心者から上級者まで
まずは、環境に左右されない②から始めていくのをおすすめします。
三脚
三脚はできれば、重厚感のあるものを購入していただくと良いと思います。
軽い三脚だとカメラを乗せるとバランスが悪くなり、倒してしまう危険性や安価に出来ている分、使い勝手が悪い場合がありますので、注意が必要です。
使いやすいのマンフロットの三脚がおすすめです。
レフ版(撮影用の反射板)
レフ版は暗い所、明るい所でうまく活用をするとバランスの取れた写真が撮影できるようになります。
モデル撮影にレフ版を使用する場合の使い方は下記の記事で非常にわかりやすく説明してくれているので、是非ご覧ください。
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/special/1016003.html
物撮りの場合は、下記のようなレフ版を使用することが多いです。
引用:Amazon
治具(ジグ)、留め具、テープ、キューブなどの小物類
テープやピンなどは頻繁に使うので、揃えておきましょう。
シルエットや見栄えをよくするために、カメラ側から見えない位置で一部固定して、撮影する場合があります。基本的には何かを固定して撮影する場合に使います。
穴が開けられない商材の場合、クリップやテープを頻繁に使うので、あると便利です。
トルソー、ハンガー、モデルなど
まずは、商品をどのように見せるかを決めていかなければなりません。トルソーでどうやって商品撮影をするかではなく、ユーザーにどんなことを感じ取ってもらいたいか、どうしたらカートボタンを押してもらえる画像になるかから考えていきましょう。
・トルソー
・ハンガー
・モデル
この三つは、それぞれ違った環境で作成され、与える効果も異なります。
トルソー撮影のメリット
・着用イメージがつかめる
・モデルの手配がいらない
・撮影に使用する商品サイズが統一されていて準備が容易になる
ハンガー撮影のメリット
・撮影技術が少なくても可能
・準備が少ない
・平置きより質感は出しやすい
モデル撮影のメリット
・着用イメージがしっかりつかめる
・ライフスタイルの提案も写真の中で出来る
・自然光を活かせる
被写体(商品)
自社商品やメーカー品に限らず撮影対象物が手元にないことには撮影が始まりません。商品を置いておく、棚やテーブルも併せて用意し、スムーズに撮影が行えるように現場を整えておきましょう。
ECのアパレル撮影:5ステップ
背景紙と照明を準備
準備した背景紙や背景シートをセットします。自然光を光源として使用しない場合は、窓や蛍光灯の光が入ってきていないか確認しましょう。
自然光の場合はどの方向から自然光入るのかを考慮して、背景紙をセットしてください。
商品のセッティング(アイロンやスタイリング)
商品のセッティングと言っても、商品によって置き方や撮影方法がマチマチです。一般的なモノのみ紹介します。
・シワがないか
・ほこりや汚れはついていないか
・折れている/隠れている箇所はないか
・厚みや質感は表現出ているか
などが挙げられます。
キレイな状態に整えてから撮影をしないとムダに画像編集が多くなってしまいます。
カメラのセッティング
カメラのセッティング(カメラ位置、角度、ズーム率、絞り、シャッタスピード、ISO、ホワイトバランスなど)をします。
まず、カメラの位置ですが、「最終的にどれくらいの解像度に仕上げなければいけないか」から逆算して、カメラの中にどれくらい大きく収めなきゃいけないかを考えて設置をしましょう。
最近のカメラは4000×6000px(ピクセル)の大きさが一般的になってきましたので、画角一杯の大きさがそれくらいと考えた時に最終的に何pxにしたいかから考えていきます。
※カメラには最短撮影距離というものがあるので、近づきすぎても良くないので、注意が必要です。
カメラの露出設定(写真の明るさの設定)は、完全オートでも大丈夫なのですが、細かく設定して表現を豊かにしていきたいと考えているなら、カメラの勉強をしてきいましょう。
カメラは「シャッタスピード」「絞り(F値)」「ISO感度」の三つを設定して、明るさや仕上がりのイメージをコントロールしていくので、商品写真の仕上がりに影響を与えます。
商品撮影
商品撮影をする際には、ユーザーに撮影する商品のどこを見てほしいのか、ユーザーはどこを見たいと思っているのか、その両方が魅力的に見えるように商品写真が撮影できているのかを把握しているかどうかが売上を左右するので、マーケティング担当と連携を取って進めていきましょう。
画像編集・画像加工
画像加工のトレンドは、「実物により近いこと」です。数年前までは、ジュエリーやライトジュエリーの企業様で多かった、過剰な画像編集や一部の企業でいまだにCADのデータを商品画像に使うなどの実物とかけ離れた商品画像はクレームの対象になってきています。
買い物する世代がデジタル社会への適応して、今までの慣わしにまったをかけているのがわかります。商品写真や商品ぺーいがしっかり作られていれば、100万円するジュエリーもオンラインだけで売れるそうです。
実際に見なくても実際に見ているような顧客体験をしてもらえれば金額関係なく購入してもらえるので、商品画像はキレイにすることとキレイにしすぎることの境界線はしっかり引いておく方が良さそうですね。
アパレル撮影の外注のメリットとデメリット
下記の三つのポイントをまとめた詳しい記事はこちらです。
撮影を外注するメリット
ささげ業務を外注するメリットは、主に下記の6つです。
①豊富な経験と商品撮影のノウハウ
②正確な採寸データで安心できる
③プロがつくる商品説明で売れやすくなる
④商品撮影・画像編集の時間を別の時間に使える
⑤マーケティングに専念できる時間が増える
⑥専門性の高い人材を採用しなくていい/人材リスク軽減
撮影を外注するデメリット
ささげ業務外注化のメリットが多い反面、デメリットが多いのも見逃せない事実です。
①納品に時間がかかり、機会損失が発生する
②コストが高いため、利益が減る
③業者の選定が難しい
④コミュニケーションコストがかかる
⑤撮影ノウハウが溜まらない
⑥撮影アイディアの流出
外注撮影にあたっての注意点
ささげ業務を外注する際のポイントは3つあります。
①プランの含まれている業務を確認
②業務単位の料金・価格
③撮影実績/事例の確認
詳しくはこちらの記事でご覧ください
国内500社以上が使う商品撮影システム
ライティングは自由自在で設定保存もできる

技術はいらない!商品撮影と背景切り抜きを同時にやる

今まで教育が大変とされていた、カメラの技術が会社にノウハウとして溜められるとなると業務が円滑に進めらます。
自動撮影システムでは、撮影と同時に背景処理も5秒で行うため、編集の時間も大幅に削れます。
撮影した画像は、リネーム、リサイズ、形式変換、フォルダ振り分けを複数パターン一気に保存できるため、撮影、編集、加工のトータル工数と時間が1/3も夢じゃないです。